アイマイモコ。

広く浅く、ぼんやりと。

天才ロッカーが言ってた、「楽(たの)しい」と「楽(らく)」は違うという話。

ザ・ブルーハーツというバンド、甲本ヒロトというミュージシャンを知ったのは中学生の頃だった。SMAPの香取慎吾主演のドラマ「人にやさしく」の主題歌に「人にやさしく」や「終わらない歌」が使われていたり、趣味でバンドを組んでるクラスメートがいたのが存在を知るキッカケだったと思う。

 

その後も自分が一番好きだったドラマ「伝説の教師」にザ・ハイロウズの「青春」という曲が使われていたり、何となく身近にいる存在ではあった。20歳前後くらいの色々あって苦しかった時に聴いたブルーハーツの「ロクデナシ」や「TOO MUCH PAIN」などは心に染みた。「終わらない歌」も好きだし、「青空」の歌詞は素晴らしい。自分の20歳前後がブルーハーツの全盛期だったならライブに足を運んでいただろう。いや、「〇〇ブーム」が苦手な自分はあえて行かなかったかもしれない。

 

青春

青春

  • ザ・ハイロウズ
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

甲本ヒロトの中学時代の同級生に浅草キッドの水道橋博士がいる。水道橋博士が書いた、「藝人春秋」という本が滅茶苦茶面白い。これまでに出会った天才・奇人と呼ばれる人を博士の目線で記しているのだけれど、元々ルポライターを目指していた博士の文章が面白い。これまでに読んできた本の中で何か面白い本あるかなと考えた時にこの本はその内の一冊に入ってくる。

 

藝人春秋

藝人春秋

 

 その水道橋博士のブログに甲本ヒロトについて書かれた記事がある。ここで書かれているヒロトのコメントが何度読んでも「そうだよなー。」と納得させられる。名言集などで断片は知ってたけれど、前後の文脈もしっかり読んでみると人間の真理をついてるなと思うので紹介させてもらう。

blog.livedoor.

 

人生には意味ないよ。いやぁ、ほんとそうだよ。
だってヒマつぶしじゃん。
ヒマなんだよ、みんな人生80年もいらないんだよ。
3日もあれば終わるんだ、やることなんて。
パッと起きて、『ああー、世の中かー・・・死のっ』みたいな(笑)
十分なんだよ、それで。何にもやらなくたっていいんだ、
人間。

 

それなのにさ、80年ぐらいも生きちゃうんだよ。

メッチャヒマだよね。ヒマつぶししなきゃならんのよ。
そのヒマつぶしとして、月に行ってみたり、
円周率割り出してみたり、コンピューター作ってみたり、
ビル建ててみたり、大金持ちになってみたり、
大統領になってみたりするんじゃん。
何か全部、ヒマつぶしでしょ。
意味なんかないんだ、楽しければいいんだ。結局のところ、
何が目的なんだよっていうと、
最後の答えは、『お前は正しい』って言って欲しいだけなんだよ。

僕はいろいろなところで人に聞かれるんだよ。
『楽しきゃいいのか?』って。
いいんだよ。そのかわり、楽じゃないんだよって。
漢字で書いたら同じじゃんって。
でもね、楽しいと楽は違うよ。楽しいと楽は対極だよ。
楽しいことがしたいんだったら、楽はしちゃダメだと思うよ。
楽しいことがやりたいと思った時点で、楽な道からはそれるんだよ。
その人は。だって、おおこれもやりたいって、
楽しいことを実現するためにはもう忙しいってなるじゃん。
寝てる暇なんかねーよって。
楽しようと思ったら、楽しいことはあきらめなきゃだめだね。
ただ、生活は楽なほうが絶対いいと思うよ。
でも人生は楽しいほうがいいじゃん。

 

甲本ヒロト論 (TWJ books)

甲本ヒロト論 (TWJ books)

  • 作者: ヒロト論研究会
  • 出版社/メーカー: トランスワールドジャパン
  • 発売日: 2013/03/27
  • メディア: 単行本
  • クリック: 1回
  • この商品を含むブログを見る
 

スポンサーリンク

 

 

 

人生論を謳った本はこの世に山程あるけれど、結局それも人間が後付して作ったものであって「そう思いたい、思い込ませたい」だけなんだと思う。ヒロトが言っているように「お前は正しいよ」と言ってもらいたいだけなんだと思う。人間が生きていることや生まれたことに意味を見出そうとしても答えなんてない。ただ人間が生まれて、人生を過ごして、死んでいくという事実があるだけだと思う。

 

「人生は暇つぶし」と思ったら、「じゃあどうやって楽しく暇をつぶすか」という話になってくる。ここで問題なのは「楽しく時間をつぶす」ことと、「楽して時間をつぶす」ことは違うということ。

 

「楽(たの)しい」の意味は「その状態を持続したい気持ちが強く、それを出来るなら持続したい感じ」、「楽(らく)」の意味は「肉体的・精神的な苦痛やひどい負担を感じないこと」とある。似ている言葉だけれどニュアンスは違う。日本語は本当に難しい。

 

「楽しいこと」には苦しさ、難しさ、大変さが隣り合わせであることに対して、「楽なこと」は苦しさも、難しさも、大変さも備わっていない。楽しいことは楽なことから最も遠いところにあって「楽しいこと」を見つけるのもやるのもそれなりにエネルギーを費やさないといけないよということが言いたいんだと思う。

 

スポーツ選手が練習するのは試合に勝ちたいからだし、受験生が勉強するのも目標とする学校に入りたいからだし、サラリーマンが会社へ行って働くのも生活するための収入を得るためだからだと思う。こうしてブログを書いているのも読んでくれる人がいるから、自分の考えを整理したいからなど様々な目的がある。

 

それも、目的という名の「暇つぶし」なんだと思う。人間は「目的」があった方が気が紛れて不安が少なく生きられるんだと思う。楽をしながらは楽だけれど、つまらなくて退屈。つまらなくて退屈なことだけだと人間は満たされないように作られているんだなと思う。苦しみと隣り合わせの「楽しさ」を求めるからこそ得られる喜びがあるのだと思う。

 

昨日やっていた情熱大陸でもガンバ大阪のエース宇佐美貴史が「楽しさを追求しながらやっているから、それは努力じゃない。」と言っていた。努力するという表現は日本人が好きな言葉だけれど、何をやるにも根本に「好き」とか「楽しい」という感情がなければ長続きしないのかなと思う。結果だけじゃなく紆余曲折していく過程を楽しめることが「楽しく生きる」ということなんだと思う。

 

長々と書いてきたけれど結局言いたいのは、肩肘張らずに「楽しく時間をつぶせたら良いな」くらいの力量で生きていけたらなということ。しかも全力で。面倒くさいこともあるけれど、人生は面倒くさいほうが結果的に楽しいし面白い。ではでは。

 

 

1000のバイオリン

1000のバイオリン

  • THE BLUE HEARTS
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

スポンサーリンク